「採用したけど活躍しない」現場のもやもや
「人は採れているのに、なぜか戦力にならない」「1~2年で辞めてしまう」。今回紹介するある中堅企業も、そんな悩みを抱えていました。
求人票では「成長志向」「チームワーク」をうたう一方で、現場では短期成果を最優先。入社後はOJT任せで、会社の志やビジョンが語られる機会はほとんどありませんでした。
結果として、
・採用基準が現場ごとにバラバラ
・「思っていた会社と違う」という早期離職
・マネジャーの育成負担の増大
といった悪循環が生まれていたのです。
参加型未来プログラム「MEZAME」で、トップの志を言語化する
そこで導入したのが、参加型未来プログラム「MEZAME」。経営陣と現場メンバーが一緒になり、会社の過去・現在・未来を対話でひもといていきます。
特に重視するのは、「なぜこの会社は存在するのか」「どんな『はたらく姿』を増やしたいのか」という、トップの内側にあるストーリーの言語化です。
トゥモローリンクは、単に言葉を整えるのではなく、対話のファシリテーションを通じて「その言葉が現場で生きるか」を何度も確かめながら、組織の共通の旗を立てていきます。
社員の「Will」を引き出し、志とつなぐ対話プロセス
志が見えてきたら、次は社員一人ひとりの「Will(何がしたいのか)」を引き出すステップです。
ワークでは、
・仕事で「一番」になれたと感じた瞬間
・そのとき周囲からどんな承認を得たか
・今後どんな価値を誰に届けたいか
などを、ペアや小グループで語り合います。
トゥモローリンクが間に入ることで、「評価」ではなく「本音の対話」として場が守られ、社員の言葉が経営の志とどこで重なるのかが、少しずつ立体的に見えてきます。
「志の見える化シート」で採用基準とオンボーディングに落とし込む
対話で浮かび上がったキーワードは、「志の見える化シート」に整理します。ここには、
・会社として大切にしたい価値観
・それが行動として現れている具体例
・入社1年目に期待する状態像
をコンパクトにまとめます。
このシートをもとに、
・面接で確認すべき質問項目
・入社後3か月のオンボーディング設計
・評価・フィードバックの観点
をすり合わせることで、「採用」「育成」「評価」が一本の線でつながっていきます。
ビフォー・アフターで見る、組織の変化
プロジェクトから半年ほどで、クライアント企業ではこんな変化が生まれました。
【ビフォー】
・面接は「スキルと経験」の確認が中心
・入社後、上司ごとに育成スタイルがバラバラ
・1年以内離職が2~3割
【アフター】
・「志の見える化シート」を使った対話型面接へ
・オンボーディングの共通フローを整備
・1年以内離職がほぼゼロに
何より、「この会社で何を成し遂げたいのか」を語る社員が増え、会議での発言量や、部署をまたいだ協力も目に見えて増えました。
自社で試せる「対話を始める3つの問い」
同じような課題感がある組織で、まず試してみやすい問いを3つ紹介します。
1.会社として「これだけは守りたい」と思う約束は何か?
2. 最近の仕事で「うれしかった瞬間」はどんな場面だったか?
3.1年後、ここでどんな自分になっていたら誇らしいか?
短い時間でもよいので、チームでこの3つを共有し合うだけで、「なぜここで働くのか」「どんな未来を一緒に目指したいのか」が少しずつ言葉になり、採用や育成のヒントが見えてきます。