「意味はあるのに、現場が追いつかない」ジレンマへの問い
採用や人材ビジネスに関わると、「社会のため」「人の未来のため」という言葉を聞かない日はありません。一方で、現場では数字・進捗管理・社内調整に追われ、「いいことを言っているけれど、実態は普通の営業会社では?」という違和感を抱く人も多いはずです。
トゥモローリンクのミッションは「採用が未来を切り開き、職場環境が個人の成長を促す」。この言葉をスローガンで終わらせないために、組織づくりそのものを“実験台”にする発想があります。ここでは、26〜39歳で転職を考える方が、自社キャリアにも応用できる「仕組み」と「問い」の設計を紹介します。
原体験から生まれたミッションと“ワンチーム”志向
代表・渡邊真吾の出発点は、「仕事で初めて一番になり、他者から承認された経験」です。成果を出したことで自己肯定感が高まり、「働くことには人を変える力がある」と実感しました。だからこそ、トゥモローリンクは「成果」と「自己成長」を切り離しません。
一人ひとりのWillを対話で引き出し、会社のビジョンとつなげる研修プログラム「MEZAME」や、日常的な対話ミーティングを通じて、「一人で抱え込まず、ワンチームで挑む」文化を重ねていく。ここに、数字だけを追う成果主義とは違う“前向きさ”の土台があります。
毎週の対話ミーティング:「本音」が出る問いの設計
トゥモローリンクでは、毎週のミーティングで業績報告だけではなく、「感情」と「意味」を扱う時間を必ず取ります。特徴は、「何をしたか」より「なぜそう感じたか」に焦点を当てる問いの設計です。例えば、次のような質問が使われます。
- 今週いちばん「心が動いた瞬間」はいつでしたか?それはなぜですか?
- お客様の未来にどうつながると感じましたか?
- しんどさの裏側に、どんな価値観が傷ついていましたか?
事実報告だけの場では、本音は出てきません。問いの質を上げることで、「安全に弱みも共有できる」ワンチーム感が日常的に育っていきます。
プロジェクト振り返りで使うワークシートの一部
案件ごとに行う振り返りでは、汎用的な「KPT」だけでなく、独自のワークシートを使います。項目の一部は次の通りです。
- このプロジェクトの「本当の目的」は何だったか?(会社側/候補者側)
- 自分の強みが最も発揮された瞬間と、その条件は?
- 次に同じ状況が来たとき、「10%だけ良くする」としたら何を変えるか?
ポイントは、「成功・失敗」を評価するのではなく、「再現可能な学び」を言語化すること。忙しい現場でも使えるように、20〜30分で書き切れるボリュームに収めているため、読者の方も自分の案件メモとして応用しやすい設計です。
失敗も含めて共有するナレッジ会の運営ルール
ナレッジ会では、「うまくいった事例だけ」を持ち寄るのは禁止。失敗案件やモヤモヤが残ったケースも必ず1件以上出すことをルールにしています。そのうえで、次のような原則を徹底しています。
- 人ではなく「プロセス」を批評する
- 事後的な正解探しより、「当時の前提」を丁寧に聞く
- 同じ失敗を「組織として一度で済ませる」ことをゴールにする
こうしたルールがあることで、成果主義の現場にいた人ほど、「ここでは失敗を隠さなくていい」という安心感を得やすくなります。
成果主義出身者が感じる「居心地のよさ」と変化
元・人材紹介会社出身のメンバーAさんは、前職で「数字は達成しているのに、評価は“まだいける”ばかり」で疲弊していました。トゥモローリンク入社後は、案件の背景や候補者のWillまでチームで話し合うことで、「数字を追う意味」が腹落ちしたと言います。
また、別のメンバーBさんは、以前は失注すると一人で抱え込みがちでしたが、今はナレッジ会でプロセスを分解し、「次のチーム案件に活きた瞬間」に手応えを感じるように。共通しているのは、「成果も感情も、チームで持つ」安心感が、前向きなチャレンジを後押ししている点です。
カルチャーフィットを測るセルフチェックリスト
最後に、「ここでなら自分らしく働けそうか」を考えるためのセルフチェックを紹介します。次の項目にいくつ当てはまるか、静かに振り返ってみてください。
- 数字は追いたいが、「なぜその数字を追うのか」が説明できないと落ち着かない
- 失敗を責め合うより、プロセスを一緒に分解するほうが好きだ
- 自分のWillを言語化するのは少し怖いが、本当は向き合ってみたい
- 一人で抱え込むより、「ちょっと相談していい?」と言える環境にいたい
- 月曜日の朝、「このチームに会いに行く」と思える職場で働きたい
いくつか心当たりがあるなら、「はたらくがもっともっと前向きに」というビジョンは、単なる理想論ではなく、自分のキャリアの延長線上に置けるテーマかもしれません。