「良い会社はごくわずか」という現実から始まった問い
株式会社トゥモローリンク代表・渡邊真吾は、人材業界で約20年、800社以上の採用・組織支援に携わってきました。その中で「心から良い会社だと言い切れる組織は、ごくわずかだった」と語ります。
ここで言う「良い会社」とは、売上や知名度ではありません。人の可能性を信じ、一人ひとりと向き合い、強みを活かす「人にフォーカスできる組織」であるかどうか。働くことを、単なる労働力の提供ではなく、自己承認や成長の場として設計しているかどうかです。
トゥモローリンクが考える“人にフォーカスする組織”の条件
1. ヒエラルキーを弱め、対話を当たり前にする
上下関係が強いほど、本音は隠れ、報連相は「無難さ」に寄っていきます。トゥモローリンクが組織に入るとまず行うのは、上司と部下、部署間のあいだにある見えない壁を下げることです。
参加型未来プログラム「MEZAME」では、役職を外して対話する場を設計。互いの背景や価値観を知るワークを重ねることで、「あの人は分かってくれない」というラベリングが外れ、本音ベースの議論が生まれやすくなります。
2. ビジョンを「北極星」として共有する
多くの会社にビジョンはありますが、「なぜこの会社を立ち上げたのか」という根っこの思いが、現場に届いていないケースは少なくありません。すると、日々の仕事は「言われたことをこなす作業」に変わってしまいます。
トゥモローリンクが重視するのは、トップの志を言語化し、現場の仕事と結びつけること。「この部署のこの業務は、会社のビジョンのどの部分を前に進めているのか」を一緒に紐解くことで、社員一人ひとりの役割へのコミットが高まります。
3. 個々の主体性を尊重し、「任せる」設計にする
ビジョンを共有した後は、やり方を細かく管理するのではなく、個々の主体性に委ねるフェーズに入ります。トゥモローリンクは、方針とゴールを明確にしたうえで、「どう実現するか」は現場が決める設計を提案します。
「やらされ感」から「自分事」へ。そこに変わる瞬間をつくることこそ、人にフォーカスする組織づくりの核心です。
プロジェクト事例:対話が増えたとき、何が起きたか
離職率が下がったサービス企業
あるサービス企業では、若手の早期離職が課題でした。MEZAME導入後、メンバー同士が「なぜこの仕事を選んだのか」「この会社で実現したいことは何か」を語り合う場を定期的に実施。上司も自分の原体験や失敗を共有するようになりました。
結果として、若手が「相談していい」「頼っていい」と感じられるようになり、1年以内の離職率は大きく改善。単なる制度変更ではなく、対話を通じて「ここで働く意味」が再定義されたことが背景にあります。
若手が自ら手を挙げ始めた小売企業
別の小売企業では、「指示待ち」が染みついていた若手が、MEZAME後、自ら新しい売場企画を提案し始めました。きっかけは、「会社の未来像」を一緒に描くワーク。「この会社が5年後こうなっていたらワクワクする」というイメージを共有したことで、自分のアイデアを出すことが価値だと実感できたのです。
会議は、「何が問題か」から「自分たちに何ができるか」へ。小さな主体的行動の積み重ねが、組織の空気を変えていきました。
あなたは“変革を求める側”か“変革を起こす側”か
セルフチェック:いまの自分に近いのはどちらか
次の問いに、直感で答えてみてください。
- 仕事の不満を語るとき、「会社が悪い」「上司が悪い」というフレーズが口癖になっていないか
- 一度でも「自分の関わりで、人が前向きになった瞬間」を忘れられない経験があるか
- 対立や意見の違いを、「面倒」ではなく「分かり合うチャンス」と捉えられるか
- 数字や成果を追うこと自体は嫌いではないが、「それだけだと虚しい」と感じたことがあるか
- 本当は、職場の愚痴を言う側ではなく、「変えよう」と動く側に回りたいと思っていないか
多くに「はい」と答えたなら、あなたはすでに“変革を起こす側”に足を踏み入れている人かもしれません。トゥモローリンクの仕事は、その感覚を日常の仕事として形にしていくキャリアです。
トゥモローリンクの選考で歓迎される3つのスタンス
1. 「自分も変わる」覚悟を持っている
クライアントに変革を促す前に、自分自身も働き方やものの見方をアップデートしていく。その姿勢を何より重視します。
2. 思いを言葉と構造に落とせる
トップの志や社員の本音をただ共感して終わるのではなく、「では何を変えるか」「どんな場をつくるか」に翻訳できる人を歓迎します。
3. 成果と人の成長の両方を大事にできる
目の前の売上や成果から逃げず、同時に「働く意味」や「成長」の視点も手放さない。どちらか一方ではなく、両輪で考えられる人にこそ、向いている仕事です。
「働く=自己承認を取り戻す場」だと本気で信じたい。そんな思いが少しでもあるなら、“人にフォーカスする組織”をつくる側に回るという選択肢を、一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。