「救われた経験を、今度は渡す側へ」というキャリア選択
厳しいノルマや分断された職場を経験した人ほど、「もう誰かを同じ思いにさせたくない」という静かな決意を抱きがちです。株式会社トゥモローリンクは、その思いを「採用」「職場づくり」「対話の場づくり」という形に変える会社です。
代表自身も、仕事を通じて初めて承認され、自己肯定感を得た原体験から、「働くことには人を変える力がある」と確信しています。その力を他者に渡す行為を、同社は“自己承認を配る仕事”と呼び、日々の支援やプログラム設計の根っこに据えています。
武器1:思いを構造化する「言語化力」
最初の武器は、経営者や社員がもつ漠然とした「思い」を、構造化して言葉にする力です。採用・組織課題の裏側には、「なぜこの会社が存在するのか」「どこに向かうのか」が共有されていない問題があります。
トゥモローリンクは、ヒアリングやワークを通じて、
・会社の歴史と転機
・創業の動機、志
・未来のビジョンと約束
を整理し、求人票や評価制度、研修のメッセージに翻訳します。これにより、単なる条件提示ではなく、「この会社で働く意味」が伝わる採用・組織づくりが可能になります。
武器2:心理的安全性をつくる「対話設計力」
二つ目の武器は、安心して本音を出せる場をデザインする「対話設計力」です。同社の参加型未来プログラム「MEZAME」では、対話の順番や問いの深さ、グループ構成まで細かく設計します。
たとえば、いきなり理念を語らせず、まずは仕事の原体験や「最近うれしかったこと」から始める。発言のハードルを下げながら、徐々に「Will(何がしたいのか)」へと進めていきます。安全な場でこそ、「自分は何者か」「この組織でどう在りたいか」が語られ、メンバー同士の理解と信頼が育ちます。
武器3:気づきを行動に変える「実装力」
三つ目の武器は、気づきや共感を「行動」へと変える実装力です。研修やワークショップは、一度きりの盛り上がりで終わりがちです。同社は、
・翌週から試せる行動リストの作成
・1on1やミーティングへの落とし込み支援
・採用基準や評価項目への反映
など、仕組みレベルへの接続を重視します。
「MEZAME」で明らかになった個々のWillを、役割や目標と結びつけることで、「わかった」で終わらず、「変わり続ける組織」へと移行していきます。
メンバーの成長ストーリー:ノルマ営業から「対話のファシリテーター」へ
同社には、かつて数字だけが評価軸だった環境で疲弊した元営業職のメンバーがいます。入社当初は、「自分なんて」と自己評価が低く、対人支援の仕事に不安を抱えていました。
しかし、経営者インタビューやMEZAMEのサポートを重ねる中で、「相手の言葉の裏にある感情や背景を聴き取る力」が強みだと気づきます。今では、自ら対話の場を設計し、クライアントから「社員の表情が変わった」と評価される存在に。
自分がかつて欲しかった「承認」や「対話の場」を、今度は提供する側へとシフトした一例です。
3つの武器セルフ診断ワーク
最後に、トゥモローリンクの仕事と自分の資質がどの程度重なりそうかを確認するための簡単なセルフ診断ワークを紹介します。
1. 言語化力:人の話を聞いたとき、「つまりこういうこと?」と要約することが多いか。
2. 対話設計力:会議や飲み会で、自然と「場の空気」や話しやすさを気にかけているか。
3. 実装力:本や研修で得た学びを、小さくても行動に移した経験があるか。
3つの問いに「はい」が多いほど、“自己承認を配る仕事”との親和性は高いはずです。自分の物語と仕事のつながりを、あらためて静かに見つめてみてください。