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成果主義の荒波をくぐってきたあなたへ。元トップ営業が立ち上げた『人にフォーカスする会社』でできるキャリアの再設計

エンゲージメント , 人材・組織開発 , 企業文化 , 営業キャリア , 成果主義の課題

2026.03.10

数字は伸びた。でも、仲間の目の光が消えていった

厳しいKPI、週次の進捗レビュー、未達なら詰められる会議。営業・人材・SaaSの世界で働いてきた方なら、そんな光景は見慣れたものかもしれません。株式会社トゥモローリンク代表・渡邊真吾も、まさにその世界の出身です。

採用サイト運営の大手・パーソルグループ在籍時、求人広告営業として45カ月連続で目標達成、新規顧客獲得数で3年連続全国1位。最年少でマネージャー、ゼネラルマネージャーへと駆け上がりました。一方で、同じ現場で見てきたのは「数字は追えているのに、人がどんどん消耗していく」組織の姿でした。

成果を出しても、評価面談では次のノルマが積み上がる。メンバーの表情からは、入社時のワクワクが少しずつ失われていく。そこには「人の可能性」よりも「今期の売上」が優先される空気が、確かに存在していました。

元トップ営業が見出した“もう一つの成果指標”

そんな環境の中で、渡邊自身は仕事を通じて劣等感を克服し、自己肯定感を得る経験をしました。「仕事には、人を変える力がある」。一方で、「その力が正しく使われなければ、人をすり減らす刃にもなる」と痛感したことが、独立の原点です。

2020年に創業したトゥモローリンクが掲げるのは、「はたらくがもっともっと前向きに」というビジョン。売上や契約数だけでなく、

  • 社員同士の対話が増えたか
  • 組織のビジョンが現場レベルまで腹落ちしたか
  • 一人ひとりの“Will(やりたいこと)”が仕事につながっているか

といった「組織の変化」そのものを成果指標として扱います。

クライアントの“変化”を追う仕事のリアル

同社の中核サービスが、参加型未来プログラム「MEZAME」です。これはスキル研修ではなく、社員一人ひとりの原点を問い直し、組織のビジョンと接続していく対話型プログラム。ある中堅企業のプロジェクトでは、数字だけを追っていた営業組織が次のように変わりました。

  • 「とにかく受注」が合言葉だった営業会議が、「この提案はお客様と自社の未来にどうつながるのか」を語る場に変化
  • 入社3年目の若手が、自ら部署横断の改善プロジェクトを提案し、マネジャーが後押しする関係性が生まれた
  • 半期ごとに繰り返していた離職が、1年を通じてゼロになった

これらはすべて、売上と同じくらい「正式な成果」としてクライアントと共有されます。担当コンサルタントにとっての仕事は、「数字を作る」だけでなく「組織の物語を一緒につくる」ことでもあります。

短期売上と中長期の文化づくりを両立する難しさ

もちろん、理想論だけで仕事が回るわけではありません。トゥモローリンク自身も、少数精鋭のベンチャーとして売上目標を持ち、限られたリソースでプロジェクトを回しています。

社内メンバーの一人は、こう語ります。「受注だけを考えれば、短期的な研修パッケージを量産する方が効率的です。でも、それではクライアントの文化は変わらない。『今期の売上』と『3年後の組織の姿』の両方をテーブルに乗せて対話するのが、この仕事の難しさであり面白さです」。

営業や人材、SaaSの世界で「とにかく今期の数字を」というプレッシャーの中にいた人ほど、この両立の感覚には共感できるはずです。

自分のキャリアを“数字以外”の指標で棚卸してみる

もしあなたが、これまでのキャリアを「達成率」「売上額」「アポ件数」だけで語ってきたなら、一度、別の物差しで棚卸してみてください。例えば、次のような項目です。

  • あなたの関わりで、同僚や部下の仕事観がポジティブに変わった経験はあるか
  • お客様の組織や働き方に、3カ月以上続く変化を生み出せた案件はあるか
  • 「この人の可能性を信じてみよう」と意識的に関わった相手はいるか
  • 数字は未達でも、「やってよかった」と胸を張れるチャレンジをしたことがあるか

これらにいくつか「はい」と答えられるなら、あなたはすでに「人にフォーカスするキャリア」を歩み始めているのかもしれません。

転職先が“人にフォーカスできる会社”かを見極める視点

次の職場を選ぶときは、「人をどう扱っている会社か」を見極めることが重要です。面接やカジュアル面談では、例えば次のような質問を投げかけてみるとよいでしょう。

  • 短期の数値目標と、中長期の組織づくりのバランスはどう取っていますか
  • 最近、社員の働き方や組織文化が変わった事例はありますか
  • 評価において、売上・成果以外にどんな行動を重視していますか
  • 経営陣が大切にしている「はたらく」に関する価値観を教えてください

返ってくる答えの具体性や、語るときの熱量から、その会社が「人の可能性」を本当に信じているかどうかが垣間見えてきます。

数字も追う。だからこそ、人から目をそらさない

成果主義の荒波をくぐってきたキャリアは、決して無駄にはなりません。数字をつくる力は、組織の未来を描く上でも大きな武器になります。大切なのは、その力を「誰のために、何のために」使うのかを、自分で選び直すことです。

トゥモローリンクのように、「採用が未来を切り開き、職場環境が個人の成長を促す」と本気で信じる企業は、まだ多くはありません。それでも、確実に増えつつあります。キャリアの次の一歩を考えるとき、数字に加えて「自分はどんな人の可能性に関わっていきたいのか」という問いを、そっと横に置いてみてはいかがでしょうか。