ノルマは達成、でも心は満たされない──前職で抱えた違和感
インタビューの主人公・Aさんは、前職で個人ノルマを追い続ける営業職でした。成績は常に上位、表彰も受ける一方で、「売上のために、お客様の本当の課題を置き去りにしていないか」というモヤモヤが募っていきます。
社内は数字で序列づけられ、部署間の連携は弱く、目線は「今月の目標」ばかり。誰かの成功は、誰かの失敗の裏返しのようにも感じられました。成果は出しているのに、仕事の意味を見失い、転職サイトを眺める夜が増えていったといいます。
代表・渡邊との対話で気づいた「自分の原体験」との接点
転職活動を進める中で出会ったのが、株式会社トゥモローリンクでした。面談でAさんが驚いたのは、代表・渡邊がいきなり経歴ではなく、「これまでで一番うれしかった仕事の瞬間は?」と尋ねてきたこと。
Aさんは、かつて担当企業の新人が自信を取り戻し、チームの中心になっていったエピソードを語りました。渡邊は「それが、あなたの原体験ですね」と指摘し、同社のミッション「採用が未来を切り開き、職場環境が個人の成長を促す」と重ね合わせました。この瞬間、Aさんは「数字」ではなく「人の成長」に自分の情熱があると自覚します。
「MEZAME」で見た組織の変化──変革実装者としての現在地
現在Aさんは、組織人事コンサルタントとして、参加型未来プログラム「MEZAME」の設計・ファシリテーションを担当しています。ある中堅企業では、採用難と若手の早期離職に悩む社長から相談を受け、幹部・若手を巻き込んだ全3回のプログラムを実施しました。
経営の志や会社の歴史を丁寧にひもとき、「なぜこの会社が存在するのか」を言語化。対話を重ねる中で、若手からは「初めて会社の未来を自分事として語れた」という声があがりました。半年後には、離職者が減少し、紹介入社が増えるという具体的な変化が生まれています。
数字ドリブンから「意味ドリブン」へ──働き方はどう変わったか
Aさんは、「今も指標は追うが、基準は“意味”に変わった」と語ります。
- 単発の売上よりも、クライアントの中長期的な変化を指標にする
- 個人の成果ではなく、クライアントと自社チーム全体の成果に焦点を当てる
- 「この提案は本当に相手の未来に資するか」を毎回問い直す
社内では、プロジェクトの意図や背景を共有する文化があり、「なぜこの仕事をするのか」「誰のどんな未来につながるのか」を起点に議論が進みます。Aさんは、「毎週月曜日が、かつてより楽しみになった」と笑います。
モヤモヤを言語化するための「転職前に整理したい5つの問い」
同じような葛藤を抱える人に向けて、Aさんは次の5つの問いを勧めています。
- 最近「これは違う」と感じた仕事は何か。その理由は何か。
- 逆に、時間を忘れて没頭できた仕事はどんな場面か。
- 「この人と働けて良かった」と思える相手は、どんな価値観を持っていたか。
- 数字以外で、自分が誇りに思える成果は何か。
- 10年後、いまの働き方を続けていて誇れるか。
これらをメモに書き出すことで、自分が大切にしたい「意味」や環境条件が見えやすくなります。
面談で確認したい“言行一致”のチェックポイント
さらにAさんは、「面談ではスローガンではなく、行動との結びつきを必ず確認してほしい」と話します。具体的には、次のような質問が有効です。
- ミッションを日々の業務に落とし込むための仕組みや会議はあるか
- 直近1年で、ミッションを体現した具体的なエピソードは何か
- 評価・昇進において、売上以外にどんな指標を見ているか
- 失敗したメンバーに対して、どのような対話やサポートが行われるか
言葉と行動の整合性を確かめることで、自分の「意味で走る働き方」が本当に実現できる環境かを見極めやすくなります。