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仕事のこと

BtoBメーカーの「商品企画・開発職」のリアル:アイデアが看板として街に並ぶまで

アルミフレーム設計 , 商品企画職 , 看板什器 , 試作評価 , 量産立ち上げ

2026.04.20

営業・顧客から集まる“生の声”をどう整理するか

常磐精工の商品企画・開発は、営業が持ち帰る案件メモや展示会での声、既存ユーザーからの改善要望の整理から始まります。「もっと軽く」「屋外で長く使いたい」「ポスター交換を簡単に」など、一見バラバラなニーズを、用途・使用環境・予算レンジといった軸で分類していきます。加えて、事故・トラブル事例や安全基準も洗い出し、「便利さ」と「安全性」の両方を満たす条件を明確化。ここで初めて「どの課題から解くか」「既存製品改良か、新規開発か」といった企画の優先順位が見えてきます。

アルミフレームで形にする企画立案とCAD設計

整理したニーズをもとに、アルミフレームの標準部材をどう組み合わせるかを検討します。例えば、商業施設向けの新型A型看板なら、通行量・風荷重・表示サイズを想定し、折りたたみ機構や転倒防止構造を企画段階で検証します。その後、CADで3Dモデルを作成し、強度や重量、組立手順をシミュレーション。標準部材を活かしつつ、新規金具が必要な部分は図面を起こし、社内の加工設備で製作可能かも同時にチェックします。ここで「つくれるか」「売れるか」「安全か」を同時に判断していきます。

試作・強度テスト・コスト試算のプロセス

図面が固まると、社内工場で1台目の試作を行います。NC切断機やパネルソーで加工したアルミ材を組み立て、実際のポスターや消毒液ボトルをセットして使用感を確認。さらに、想定以上の荷重をかけての強度テスト、転倒試験、角部の安全性チェックを行い、問題があれば設計にフィードバックします。同時に、材料費・加工工数・梱包輸送コストを積み上げ、目標価格とのギャップを確認。必要に応じて部材の共通化や加工方法の見直しを行い、「品質」と「価格」のバランスを追求します。

量産立ち上げと街に並ぶまでの流れ

試作と評価を経て仕様が確定すると、量産立ち上げフェーズに入ります。製造手順書や治具の準備、検査項目の設定を行い、誰が作っても同じ品質になるよう標準化を徹底。初回ロットでは、開発担当も現場に入り、組立や梱包のしやすさを確認します。その後、営業を通じてチェーン店や施設に導入され、街中の店舗前や通路に実際に並びます。リリース後もクレーム・改善要望を収集し、部品追加やマイナーチェンジで“今、最高だと誇れるもの”へと更新し続けるのが、「MAKE THE BEST」の実践です。

スタートアップとの共同開発と若手発アイデアの事例

常磐精工では、スタートアップからの「こんな什器が欲しい」という相談にも応えています。自社開発のアルミフレーム技術を活かし、プロトタイプから量産までをワンストップで支援。例えば、感染症対策期には、若手社員の「工具なしで高さ調整できる消毒液スタンド」という提案が採用され、短期間で商品化されました。現場での組立時間を短縮する構造が評価され、多くの施設で採用。こうした「現場目線の小さな工夫」が、社会インフラとして長く使われる製品につながっています。

モノづくり未経験から開発職を目指すためのステップ

モノづくり未経験でも、商品企画・開発を目指すことは可能です。まずは次の3点を意識するとよいでしょう。・店舗や施設の看板・スタンドを観察し、「不便さ」と「改善案」をノートにまとめる習慣を持つ・簡単なCADや3Dツール(無料ソフトで可)で、自分のアイデアを形にしてみる・ポートフォリオとして、写真・スケッチ・簡易図面と「課題→提案→工夫点」をセットで整理する面接では、「安全性への配慮」「量産しやすさ」「使い手の負担軽減」といった視点を自分なりの言葉で語れるかが重要です。「自分のアイデアが、長く社会を支える道具になる」ことへの関心を、具体的な観察や学習のエピソードとともに伝えるとよいでしょう。