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業界トップの“安心”をつくる!常磐精工の社会貢献と安全衛生商品開発ストーリー

安全衛生用品 , 看板メーカー , 社会貢献活動 , 防災・減災 , 飛沫防止対策

2026.03.02

看板メーカーが「安全衛生」に踏み出した理由

商店街やショッピングモールで見かけるA型看板。その国内最多クラスの生産数を誇るのが、大阪府堺市の常磐精工株式会社です。もともとは自立式の看板・ディスプレイ什器を専門とするメーカーでしたが、現在は「便利で安全な社会をつくる」ことを掲げ、安全衛生用品の開発にも力を入れています。

背景にあるのは、創業以来変わらない「ものづくりから答えを出す」という姿勢です。時代ごとにベアリング、アウトドア用品、そして看板へと主力製品を変えながらも、「常に今、最高だと誇れるものを」という考え方で、社会の変化に対応してきました。

コロナ禍で生まれた「飛沫防止パーテーション」

安全衛生商品の代表例が、コロナ禍で一気に需要が高まった飛沫防止パーテーションです。常磐精工は、もともとアルミフレームを使った看板の設計・量産に強みを持っていたため、その技術を活かし、短期間で各種パーテーションを開発しました。

強みは「現場目線のカスタマイズ性」です。飲食店、医療機関、オフィスなど、設置環境によって必要なサイズや安定性は大きく異なります。既製品だけでなく、現場の声を聞きながら高さや幅、固定方法を調整し、1台からのオーダーメイドにも対応。社内には、営業と設計、工場が連携し、仕様をすぐに形にできる体制があります。

単に「感染対策グッズを売る」のではなく、「店舗や施設が安心して営業を続けられる環境をつくる」こと。その視点が社員の企画や提案の起点になっています。

看板が緊急担架に変形する「サポートサイン」

常磐精工の社会貢献を象徴する製品が、メディアでも取り上げられた緊急用担架「サポートサイン」です。平常時は店舗前に置くスタンド看板として機能し、災害や事故が起きた際には、工具なしで担架やストレッチャーに変形し、負傷者の搬送に使えます。

開発の出発点は「看板は災害時に無力な存在でよいのか」という問いでした。災害大国・日本で、日常的に街中に立っている看板が、非常時には救命ツールとして役立つなら——。その発想から、二代目社長を中心に、現場の社員と試作を重ねて生まれたのがサポートサインです。

ショールームでは変形手順のレクチャーや、日頃のメンテナンス方法もスタッフが丁寧に説明します。製品を「売って終わり」にしない姿勢は、災害時に本当に役立つ道具であるための責任感の表れでもあります。

社員発のアイデアが製品になる仕組み

常磐精工の平均年齢は約30歳。若い社員が多く、新しいことに挑戦したいという声も強い組織です。三代目・喜井翔太郎社長は、そうした意欲を「ものづくりのやりがい」につなげるため、商品開発に社員が参加できる仕組みづくりを進めています。

たとえば、看板づくりで培ったアルミフレームの技術を応用し、スタートアップ企業の試作開発をサポートするプロジェクトがあります。研究施設のクリーンルームの骨組や、防災ポシェットを陳列する什器など、「こんなものを作りたい」という相談に対し、設計から試作、改良までを一緒に進めていく取り組みです。

営業担当が顧客の課題を聞き取り、設計担当が図面に落とし込み、工場のスタッフが試作品を製作する。さらに使い勝手をヒアリングしながら改良を重ねる。このプロセス全体に、若手社員が関わることで、「自分のアイデアや提案が社会の役に立つ製品になった」という実感を得られるようになっています。

地域とともに育てる「ものづくりの使命感」

常磐精工は、工場とショールームを地域に開き、子ども向けのワークショップや工場見学も行っています。看板の製造現場を間近で見たり、アルミフレームを使った簡単な組立体験をしたりすることで、「ものづくりって面白い」と感じるきっかけを提供しています。

社長は「自分たちだけでなく、社会や地域にとって存在価値がある組織でありたい」と語ります。取引先やエンドユーザーだけでなく、地域の人々にとっても意味のある会社であること。その意識が、安全衛生商品や防災関連製品の開発につながっています。

看板づくりから始まった常磐精工のものづくりは、いまや「安心・安全を形にする仕事」へと広がりつつあります。日常のすぐそばにある製品を通じて社会に貢献する。そのスタイルは、仕事に使命感や社会性を求める人にとって、大きなやりがいの源になるはずです。