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仕事のこと

「品質をつくるのは現場全員」昭和製線の品質管理×製造スタッフクロストーク|クレーム激減を実現した仕事のリアル

クレーム削減 , データ活用 , 品質管理 , 現場改善 , 製造オペレーターの仕事

2026.03.06

クレームだらけだった時代、何が起きていたのか

大阪府富田林市にある昭和製線株式会社は、スズメッキ銅線や鉛フリーハンダメッキ銅線など、電子部品・電線用導体の専業メーカーです。現在は安定した品質で国内外の顧客から信頼を得ていますが、少し前まではクレームに悩まされる時期がありました。

当時を知る品質管理担当・Aさんと、製造オペレーター・Bさんに、職種をまたいだリアルな仕事の姿を聞きました。

なぜ原因が特定できなかったのか

「現場の感覚」と「品質データ」がつながっていなかった

A:一番つらかったのは、同じようなクレームが繰り返し起きていた時期です。顧客からは「表面にムラがある」「ハンダの乗りが悪い」と指摘されても、こちらでは原因を特定しきれなかった。

B:現場としても「今日はうまくいっていない気がする」という感覚はあったんですが、それを数値で残す仕組みがありませんでした。担当者ごとの勘に頼っていたので、品質管理にうまく情報が渡っていなかったんです。

A:設備も古く、洗浄条件やライン速度の微妙な違いが、どれだけ表面コーティングに効いているかが“見えない”状態でしたね。

役割分担を再定義した品質改善

表面洗浄のチェックは「全員参加」へ

B:最初に取り組んだのは、コーティング前の表面洗浄工程の見直しです。汚れ残りがあると、その後のハンダメッキやスズメッキの乗りが不安定になる。そこで、洗浄液の交換タイミングやノズルの詰まりを「担当者の勘」ではなく、時間・使用量・サンプル確認で決めるルールに変えました。

A:品質管理は、そのルールを決めるだけでなく、日々現場の点検結果をチェックし、傾向をグラフ化します。製造は、結果を見るだけでなく「グラフと自分の感覚を突き合わせる」のが役割。どちらか一方では成り立ちません。

データの見方と不良発生時の報告フロー

A:今は、温度・ライン速度・洗浄条件など主要な条件を「一枚シート」で見られるようにしています。不良が出たときは、そのシートを一緒に見ながら「どこから異常が始まったか」を切り分ける。統計的な管理まではいかなくても、時系列で追うだけで見えるものが多くありました。

B:報告フローも変えました。以前は「不良が出たらとにかく直す」が先で、情報が品質管理に上がるのは後回し。今は、不良発生時にまず「いつ・どの設備・誰のシフトか」を簡単に記録してから、応急処置に入ります。5分でできる記録ですが、原因追及のスピードが全然違います。

未経験入社でも「品質の研究員」になれる

小さな提案から評価されるプロセス

B:私は未経験で入社しましたが、最初に任されたのは「洗浄ノズルの目視チェック」でした。ある日、同じ設備で不良が続いたので、自分なりにノズルの向きを写真で撮って記録してみたんです。すると、わずかな角度のズレが不良発生と連動していることが分かり、ノズル固定の治具を改良するきっかけになりました。

A:そういう現場発の気づきは、品質管理だけでは絶対に拾えません。昭和製線の「全社員が品質向上についての研究員」という言葉は、資格の有無ではなく、日々の気づきと提案を歓迎する文化を指しています。

あなたは製造向き?品質保証向き?簡易タイプ診断

製造オペレーターに向いているタイプ

  • 機械や道具を触るのが好きで、手を動かすことが苦にならない
  • 同じ作業でも「もっとやりやすくできないか」を考えるのが好き
  • 細かな変化(音・色・手触り)に気づくほうだと思う

品質保証・品質管理に向いているタイプ

  • 数字やグラフを見ると、原因を考えたくなる
  • 「なぜこうなったのか」を論理的に説明するのが好き
  • 人と話しながら事実を整理し、仕組みで解決するのが得意

応募前に準備しておくと役立つ学び

  • QC検定の入門レベル:品質用語や基本的な考え方が理解しやすくなります。
  • 統計の基礎:平均・分散・グラフの読み方など、データを見る力が付きます。
  • レポートの書き方:事実と自分の意見を分けて書く練習は、原因報告書でそのまま活きます。

「品質に興味はあるけれど、自分は製造と品質保証のどちらが合うのか分からない」という方は、まず工場見学で実際の現場を見てみてください。設備の近くで働くのか、データを扱いながら全体を見渡すのか。昭和製線では、あなたの指向に合わせて、一緒に最初の一歩を考えていきます。