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仕事のこと

服飾・美大・専門学生必見。「作品づくりのこだわり」がレザーアートの仕事でどう活きるかを解説してみた

チーム制作経験 , ポートフォリオ作成 , メンテナンス習慣 , レザーリペア , 職人マインド

2026.05.08

マイ作品への“ガチ愛”は、ブランド品への責任感になる

自分の作った服やバッグって、少しの傷やゆがみも気になりますよね。その「自分の作品を雑に扱えない感覚」は、レザーアートの仕事でとても重要な素質になります。私たちが扱うのは、世界中のブランド品と、持ち主の思い出が詰まったアイテム。先輩職人も「自分の作品を触るように、お客さまの品に向き合う」ことを心がけています。作品を運ぶときに必ず両手で持つ、机に直置きしない、といった当たり前の丁寧さが、そのまま信頼される仕事のベースになる世界です。

試行錯誤ノートは「原因をさかのぼる思考力」になる

パターン修正のメモや、色出しのレシピ、失敗スケッチをとっている人は、それ自体がリペアに直結するトレーニングになっています。革のトラブルは一つひとつ原因も状態も違うため、「なぜ、こうなったのか?」をさかのぼって考える力が欠かせません。ある先輩は、学生時代の試行錯誤ノートが役立ち、入社後すぐに原因メモと修理結果をセットで残す習慣がつきました。結果として、似た症状の案件に素早く応用できる“引き出し”が増え、担当できる仕事の幅が早く広がっています。

グループ制作経験は「職人チームの連携力」に変わる

ゼミやグループ展、舞台衣装づくりなど、誰かと一つの作品を作り上げた経験は、レザーアートの現場で大きな武器になります。当社では、補強・ミシン・塗装・仕上げなど工程ごとに専門チームがあり、一つのバッグを複数人で担当することも多いです。先輩の中には、学生時代に展示会のディレクションをしていた人がいて、「誰がどこまで進んでいるか」「納期までに何を終わらせるか」を自然と把握できるようになりました。職人同士で段取りを共有しながら、短い時間でベストな仕上がりを出す力につながっています。

作品写真は「工程」と「気づき」をセットで見せる

ポートフォリオを組むとき、完成写真だけでなく「どこをどう工夫したか」が見えると、リペア向きの視点が伝わりやすくなります。例えば、
・破れやすそうだった箇所に、見えない補強を入れた
・色ムラが出たので、何度か塗り直して調整した
・最初の試作から、ステッチ巾を少しずつ詰めていった
といったプロセスを、写真+一言コメントで添えるイメージです。レザーアートでは、目の前の傷を直すだけでなく、「今後、長く使える状態にする」発想が重視されます。その考え方を、学生時代の作品の中にどう取り入れているかが、伝わるポートフォリオになります。

自作バッグ・靴で学ぶ「傷ませない」メンテ感覚

自分で作った革小物や靴を、あえて日常使いしてみるのもおすすめです。少しのメンテで変わるポイントが、実感として分かるからです。例えば、
・雨の日に使ったら、必ず乾いた布で水気を拭き取る
・保管前にブラッシングだけは習慣にしておく
・角が擦れてきたら、そのまま放置せず、軽くクリームを入れる
といった小さなケアでも、劣化スピードは大きく変わります。レザーアートには、日々の扱いでダメージが変わることを理解している職人が多く、そうした「リアルな使用者目線」が、提案力や仕上がりの精度にもつながっています。

「ものを捨てない」価値観は、リペアの仕事そのもの

作品の端切れを別の小物に再利用したり、壊れたアクセを直して使ったり。「捨てる前に、何かにできないか」を考える習慣は、レザーアートのカルチャーと非常に相性が良い感覚です。当社は1961年の創業以来、「価値あるものを未来につなぐ」ことを使命として、数多くのブランド品を修理してきました。そこにあるのは、単なる節約ではなく、ものづくりへの敬意と、「まだ生かせる価値」を見つける視点です。今、あなたが当たり前にやっている“もったいない精神”は、そのままプロの仕事観として活きる素質だと考えています。