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「もったいない」を仕事にする。レザーアートの経営哲学と安定性を徹底解剖

BtoBビジネス , サステナブル経営 , 職人技術 , 長寿企業 , 革製品修理

2026.05.19

1961年創業・年商8億円。数字から見るレザーアートの安定性

大阪府八尾市で1961年に創業した株式会社レザーアートは、革製品リペアに特化して60年以上事業を継続してきた企業です。現在の年商は約8億円、従業員数は約100名規模。景気やトレンドに左右されやすいファッション業界の中で、半世紀以上黒子としてブランドを支え続けてきた実績は、事業の「継続性」を示す重要な指標です。
インポートバッグや皮革製品の修理に特化し、1点物から大量ロットまで対応できる生産体制を構築。世界的な有名ブランドや全国の百貨店からの継続的な受注は、安定した仕事量とキャッシュフローを支える基盤となっています。

「価値あるものを未来につなぐ」経営哲学とは何か

レザーアートの理念は、「価値あるものを未来につなぐリペア企業」。ここでいう「価値あるもの」とは、ブランド品としての価値だけでなく、持ち主の思い出、職人の技術、そして資源としての価値まで含めた4つの価値を指します。
単に壊れた箇所を直すのではなく、「どこを修理したのかわからない」自然な仕上がりを追求し、ユーザーの「困りごと」を「また使える喜び」に変えることが使命。BtoB・BtoCの両面で、ブランドの品格とユーザーの想いを同時に守る姿勢が、企業文化の根幹にあります。

輪ゴム1本も無駄にしない――“良い意味でケチな会社”の強さ

レザーアートを語るうえで特徴的なのが、「輪ゴム1本、クリップ1つも無駄にしない」文化です。これは単なる節約ではなく、「ものを長く大切に使う」「もったいない精神」を全社で共有している証拠です。
こうした日常の積み重ねは、
・無駄なコストを抑える堅実な経営
・細部まで目を配る職人仕事のクオリティ
・環境負荷を減らすサステナブルな姿勢
につながります。派手さよりも、着実に利益と信頼を積み上げる“堅実体質”が、長く働くうえでの安心感を生んでいます。

有名ブランドから選ばれ続ける理由と、仕事量の安定性

レザーアートの主要取引先は、海外有名ブランド各社、輸入商社、輸入代理店、全国百貨店、インポートブティックなど。ブランド側からすると、「自社の品格を守りつつ、ユーザーの信頼を回復してくれるパートナー」であることが重要です。
同社は、
・総勢約100名の職人による高い技術力
・納期・約束を絶対に守るオペレーション
・色むらや糸くずまでチェックする品質管理体制
によって、その期待に応えてきました。結果としてリピート案件や大量ロットの発注が安定的に発生し、景気変動があっても一定の仕事量を維持しやすい構造になっています。

景気変動に強い「リペア市場」の将来性

転職先を考えるうえで重要なのが、市場そのものの将来性です。新品販売が中心のビジネスは景気の影響を受けやすい一方、「直して使う」リペアは、景気が悪い時ほど需要が高まる側面があります。
さらに近年は、SDGsやサステナビリティの観点から、「長く大切に使う」「廃棄を減らす」ライフスタイルが世界的な潮流になっています。高価格帯のブランド品であればなおさら、簡単には捨てず、修理して使い続ける選択が一般的です。こうした社会の動きは、レザーアートのような専門リペア企業にとって、中長期的な追い風となります。

家族に誇れる職場かを見極めるチェックポイント

「この会社で長く働けるか」を判断するには、募集要項だけでなく、以下のような視点でチェックすることが有効です。
・創業年数と事業内容に一貫性があるか
・取引先や案件の種類が明確か
・品質や納期に対する社内ルールが整理されているか
・現場と管理部門のコミュニケーションが円滑か
・「ものを大切にする」価値観が現場レベルまで浸透しているか
レザーアートの場合、創業者の教えである「約束を守る」「ものを大切に」が理念として体系化されており、営業と職人が連携して顧客の信頼を守るスタイルが根付いています。

面接で確認したい質問例と、見ておきたいポイント

最終的な判断材料として、面接では次のような質問を投げかけると、実情が見えやすくなります。
・「最近2~3年の案件数や取引先の変化はありますか?」
・「品質管理で特に重視しているチェック項目は何ですか?」
・「技術継承はどのように行っていますか?」
・「現場で大変な点と、それを支える仕組みを教えてください」
併せて、工房や現場の雰囲気、道具や材料の扱い方、社員同士の声かけなども観察すると、「もったいないを大事にする文化」「職人仕事へのリスペクト」が本当に根付いているかを、自分の目で確かめることができます。