9:00〜10:00出社、朝礼、今日の案件チェック
入社1年目のクラフトマンは、まず出社後に作業台の整理と道具の点検からスタートします。朝礼では、担当リーダーから当日の案件数や納期の共有があり、1〜3年目は先輩と一緒に自分の担当品を確認します。
たとえば「角スレ補修のみ」「ハンドル交換+コバ再塗装」など、内容ごとに難易度や作業時間をイメージ。最初の3カ月は、磨きやクリーニングなどリスクの低い工程を中心に割り当てられ、少しずつ「自分の持ち場」を任されていきます。
10:00〜12:00先輩との打ち合わせ&基本工程の反復
午前中は、担当案件の状態チェックと作業方針のすり合わせから始まります。1年目は、必ず先輩職人と一緒に「どこを、どこまで直すか」を確認。
・キズの深さ
・色の退色具合
・縫製のダメージ
などを見ながら、具体的な手順をメモしていきます。
入社半年ほど経つと、クリーニング〜下地処理〜簡単な色補正までを一人で担当できるようになり、先輩は最終チェックに回る形に。午前中は基礎工程を「正確に、同じクオリティで繰り返す」ことが大切です。
13:00〜15:00 本格リペア作業と“プレッシャー案件”の壁
午後は集中力が求められるメイン作業の時間帯。2〜3年目になると、ステッチのかけ直しやパーツ交換など、仕上がりに直結する工程も任されます。
ある先輩は、入社2年目で初めて高難度の色補正を担当。「失敗できない」というプレッシャーで手が震えたものの、何度も試した調色メモが役立ち、先輩の一言アドバイスで無事に完了。検品スタッフから「どこ直したか分からないね」と言われた瞬間、「職人として一歩進めた」と実感したそうです。
15:00〜17:00仕上げ・チェック工程と“昨日よりきれい”の瞬間
夕方にかけては、仕上げとチェックが中心です。仕上げ磨きやコバの最終調整、糸くず・汚れの有無など、チェック項目は想像以上に細かく設定されています。
若手がよく口にするやりがいが、「昨日の自分より、今日の仕上がりのほうがきれいだと分かる瞬間」。同じタイプの傷でも、少しずつ色のなじませ方やムラの抑え方が上達していき、ビフォー写真と見比べると、その差は歴然。目に見える成長が、そのままお客様の喜びにつながります。
17:00〜18:00終礼、振り返りと“3カ月・半年・1年”の成長ステップ
終礼前後には、その日の進捗共有と簡単な振り返りを行います。
・入社〜3カ月:クリーニング、簡単な磨き、梱包補助など
・3カ月〜半年:下地処理、ベーシックな色補正、一部ミシン作業の補助
・半年〜1年:一連の軽微なリペアを一人で担当、難易度の高い案件の一工程を任される
というイメージでステップアップ。毎日が同じようでいて、1点ごとに状態が違うため、「今日はこのケースを覚えた」と小さな引き出しが増えていく感覚があります。
どんな人が向いている?選考で見るポイントと話してほしい経験
レザーアートで重視されるのは、特別な受賞歴よりも「やり切った経験」があるかどうかです。たとえば、
・一つの作品づくりに何カ月も取り組んだ制作経験
・部活やサークルで、最後まで責任を持ってやり遂げた役割
・アルバイトで、品質やスピードを工夫して改善した工夫
などは、選考でぜひ聞かせてほしいエピソードです。
「細かい作業をコツコツ続けられる」「約束や締切を守るのが当たり前」というあなたのスタンスは、そのまま職人としての大きな強みになります。